脂肪肝

肝臓に過剰に脂肪が沈着した状態を脂肪肝といいます。脂肪肝は通常、腹部超音波検査で診断します。ここでいう脂肪とは、中性脂肪(トリグリセリド)のことです。脂肪肝を起こす三大原因は、肥満、飲酒、太った人の糖尿病です。

脂肪が肝臓の細胞内に蓄積していくと、肝細胞は破壊され、細胞内に存在するGOT(AST)、GPT(ALT)が血液中に流れ込みます。血液検査をすると、脂肪肝の人ではこれらの量が増加していることがわかります。

つまり、GOT・GPT値が高ければ、肝細胞が障害されていることがわかるということです。また、過剰な飲酒習慣があると、肝臓内に存在するγ(ガンマ)GTPの産生が高まります。血液検査でγ-GTP値が高い場合は、飲酒の習慣を見直す必要があります。

これまでは、お酒をたくさん飲むと脂肪肝からアルコール性肝炎、そして肝硬変へと進んでいくことが問題視されていました。しかし、飲酒の習慣がない人でも、症状がほとんどないまま肝硬変、肝臓がんへと進行していく「非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)」という病気が起こることが、最近わかってきました。

NASHの詳しい原因はわかっていませんが、糖尿病に関係する「インスリン抵抗性」が深く関わっているとみられています。インスリン抵抗性は、糖の代謝に関係するインスリンが効きにくくなっている状態です。

内臓脂肪が蓄積すると、脂肪細胞が出す悪玉のアディポサイトカインの作用でインスリン抵抗性が増しますが、この悪影響が肝臓に出たのがNASHではないかと考えられています。